残業時間の月末見込み計算の使い方
- 「今月ここまでの残業時間」と「ここまでの出勤日数」を入れます。
- 「今月の出勤日数(合計)」に、今月の出勤予定日の合計を入れます。
- 「上限の目安(時間)」は初期値45のままか、会社の36協定の上限に合わせて書き換えます。
- 1日あたりのペース、月末の見込み、上限までの残りが表示されます。
残業時間の月末見込みの計算式
1日あたりのペースは「今月ここまでの残業時間÷ここまでの出勤日数」です。月末の見込みは「ペース×今月の出勤日数(合計)」で、小数第1位まで表示します。
上限まで残りは「上限の目安−今月ここまでの残業時間」です。残りを「今月の出勤日数(合計)−ここまでの出勤日数」で割ると、上限内に収めるための1日あたりの残業時間が分かります。見込みが上限を超える場合は、超える量も表示します。
上限の目安の初期値45時間は、厚生労働省「時間外労働の上限規制 わかりやすい解説」にある、時間外労働(休日労働は含まず)の原則の上限「月45時間・年360時間」から取っています。同解説では、臨時的な特別の事情があって労使が合意する場合でも、時間外労働は年720時間以内、時間外労働と休日労働の合計は月100時間未満・2〜6か月平均80時間以内で、月45時間を超えられるのは年6か月までとされています。
注意点として、法違反の有無は「所定外労働時間」ではなく「法定外労働時間」で判断されます。会社の定時を超えた時間(所定外)と、法律上の時間外(法定外)は一致しないことがあります。自分の会社の36協定の上限は会社に確認してください。
残業時間の月末見込みの計算例
今月ここまでの残業30時間・ここまで12日出勤・今月の出勤日数21日・上限45時間の場合です。1日あたりのペースは30÷12=2.5時間(2時間30分)で、月末の見込みは2.5×21=52.5時間です。上限45時間を52.5−45=7.5時間超える見込みになります。
上限まで残りは45−30=15時間です。残りの出勤日数は21−12=9日なので、上限内に収めるには15÷9≒1.67時間、つまり1日あたり1時間40分までに抑える必要があります。
残業時間の月末見込みの早見表
1か月の出勤日数が20日の場合に、ここまでの残業時間と出勤日数から出した月末の見込みです。
| ここまでの残業 \ 経過 | 5日経過 | 10日経過 | 15日経過 |
|---|---|---|---|
| 10時間 | 40時間 | 20時間 | 13.3時間 |
| 20時間 | 80時間 | 40時間 | 26.7時間 |
| 30時間 | 120時間 | 60時間 | 40時間 |
| 40時間 | 160時間 | 80時間 | 53.3時間 |
残業時間の月末見込みのよくある質問
月45時間の残業は、1日あたり何時間ですか?
月の出勤日数で割ります。月20日出勤なら45÷20=2.25時間で、1日あたり2時間15分です。21日出勤なら1日あたり約2時間8分です。月の途中なら、このツールに「ここまでの残業」と出勤日数を入れると、残りの日に1日あと何時間まで残業できるかが分かります。
2026年9月から、残業45時間のルールは変わりましたか?
変わったのは労働基準監督署の指導のしかたです。厚生労働省は2026年9月1日から、時間外・休日労働の時間数だけを見て月45時間以内への削減を一律に求める指導を見直し、36協定で定めた健康・福祉確保措置の実施状況を重点的に確認するとしています。法律上の原則の上限(月45時間・年360時間)が変わったという発表ではないので、このツールの初期値は45時間のままにしています。
休日に出勤した時間も残業時間に含めてよいですか?
厚生労働省の解説では、原則の上限「月45時間」は休日労働を含まない時間外労働の数字です。このツールでペースを見るときは、ふだんの出勤日の時間外だけを入れると上限の目安と比べやすくなります。休日労働をどう区分するかは会社の勤怠ルールに従ってください。
上限の目安は45時間のままでよいですか?
初期値の45時間は法律上の原則の上限です。会社の36協定で別の上限が決まっている場合は、その数字に書き換えてください。自分の会社の上限が分からないときは、人事や労働組合に確認してください。
見込みが上限を超えてしまう場合はどうすればよいですか?
ツールに表示される「上限内に収める1日あたりの残業」を参考に、残りの日の働き方を考える材料にしてください。仕事量そのものを調整する必要があるときは、早めに上司に相談するのが現実的です。超えた場合の扱いは会社に確認してください。
定時を超えた時間と、法律上の時間外労働は同じですか?
同じとは限りません。会社の定時(所定労働時間)を超えた時間を所定外労働時間、法律で決まった時間を超えた時間を法定外労働時間と呼び、法違反の有無は法定外労働時間で判断されます。このツールは入力した残業時間をそのまま計算するので、どちらの数字を入れたかを意識してください。
出典・前提
- 厚生労働省・都道府県労働局「時間外労働の上限規制 わかりやすい解説」(2023年2月版)(月45時間・年360時間などの上限)
- 厚生労働省「時間外労働等に係る相談・支援及び監督指導を見直します」(2026年8月19日)(2026年9月1日からの労働基準監督署の指導の見直し)